第36回日本脳神経外科国際学会フォーラム(JNEF)
第35回日本脳神経外科同時通訳夏季研修会(SIGNS)
会長 柴田 靖
筑波大学付属病院 水戸地域医療教育センター 脳神経外科 教授
第36回日本脳神経外科国際学会フォーラムと第35回日本脳神経外科同時通訳研修会を2022年7月22-23日につくば国際会議場にて開催させていただきます。
いうまでもなく、世界標準言語は英語であり、道具としての英語を使いこなすことは、論文執筆、学会発表などの学術活動はもちろん、国内での外国人診療においても必要です。
COVID-19 pandemicによりremote work, on-line会議が常識になり、学会、研究会も延期やWEB開催を余儀なくされてきました。物理的移動を必要とせず、自宅や職場から気軽に参加できるWEBのメリットは大きく、これまで参加するには多大の準備を必要としていた海外の学会も容易に参加、発表できるようになっています。会場で発表する場合は、どの程度の人が聞いているのかを感じることができますが、WEBだと感じることができず、質疑応答で誰が聞いていたのかに気が付くことになります。発表する側の好みは個人差があるでしょうが、慢性的な感染状況はWEBの導入を余儀なくさせています。
人間同士の通常の対面のコミュニケーションでは音声のみではなく、表情、body languageなど非言語表現が大きな比重を占めます。On-line会議ではvideo通話により、ある程度はこれを伝えることができますが、演者と座長のみで、質問者が画面に出ない、チャットのみの学会も多数あります。一方で同時通訳において通訳者が伝達するのは音声のみです。正確な内容を伝えることに集中しますが、抑揚やスピードなどで演者の熱意も伝えられるような通訳が理想でしょう。また、同時通訳は2つの言語に精通して、初めて達成できる技です。英語を研鑽してきた日本人である我々こそが、同時通訳に挑戦すべきです。
今回のポスターとホームページ画像は、猫が猫なまりで学会発表を行い、犬が犬なまりで同時通訳を行い、他の犬が自宅でそれを聞いているコンセプトで作成しました。種、族、言語、文化が異なっても、同時通訳により交流できます。ここに登場する3匹は我々の自宅で元気にしています。言語による交流は現在も格闘中です。
学会の目的は発表、議論のみではなく、ロビー活動や情報交換なども重要で、対面によってのみ得られる面識もあります。ポストコロナ、アフターコロナの学会として、つくば国際会議場で皆様と直接お会いできれば幸いですが、感染状況によってはWEB開催も考慮します。変異株などにより短期収束はめどが立たない状況です。With COVID-19の学会として開催方法を考慮し、皆様に安全で有意義な学会を提供したいと思います。多数の皆様のご参加、ご協力をよろしくお願い致します。
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